新・四国旅行記 番外編「黒潮町を訪れて」

「黒潮町」と聞いてピンと来た方は、最近ニュースをよく見ている方、ということになるのかもしれません。
今回の宿ネスト・ウェストガーデン土佐にて1泊した翌朝のこと。何気なくつけた情報番組を見ていたわたしの目に飛び込んできたのは「黒潮町」の文字でした。

今月に入ってから、今後起こり得る大きな地震によって想定される津波の高さが上方修正されたのをご記憶の方も多いんじゃないでしょうか。
その際に、最も高い30メートル超の津波が来る可能性について報じられたのが、まさにわたしの泊まっている「黒潮町」。その第一報を目にしたのが、ちょうど現地にいたときのことだったのでした。

「えっ、それってここのことじゃ…………」
テレビに映し出されている黒潮町の海岸は、泊まった部屋の窓から見える海岸そのものでした。
……ここに来る? 30メートルの津波が?

その前日、宿に着いてから公園内の海岸沿いの道を車で走ったのですが、確かに津波についての注意事項が書かれた大きな看板をいくつか見かけていたのですね。
そのことからもわかるとおり、黒潮町の方々は街に津波が来る可能性を知っていて、いろいろと準備をされていたようでした。でも、今ここで報じられているのは、従来の想定を遙かに超えたものだった……。

すごくショックでした。だってとってもいいところなんです、黒潮町。
決して都会に住んでいるとはいえないわたしですら感じるゆったりとした時間の流れ。前日、スタンドを探していたとき、「田舎なんで、早く閉まってしまって……。申し訳ないですねぇ」って謝ってくれた親切そうなお兄さんの顔……。
メインの通りも決して栄えているようには見えないけど、それでも人々の生活感がいたるところに滲み出ていて、でもそれは目の前の海との共存によってもたらされているもので……。

情報の修正によって、完成したばかりの避難場所では役に立たない可能性も出てきたと聞きましたが、そのあたり、うまく問題が解決できたらいいなと願っています。
もちろん津波が起こらなければそれが一番いいし、今回の発表は最悪のことを想定してのことだと聞いています。
仮に起こったとしてもとにかく、とにかく難を逃れられますように……。

それにしてもつくづく思い知らされるのは、自然に対する人間の存在の小ささ、でしょうか。
小さいから価値が無いということではない、というのは言うまでもないのですけど、人間がこの世界の主人公というわけではなくて、あくまでも世界の一部なんだな、なんてことを考えさせられます。

それと同時に、生きている間にできるだけあちこち出かけて、自分の目でいろんなものを見ておきたいという思いを大きくしますね。
世の中には、知識として知っているだけでは十分じゃないことがいっぱいあります。できる限り、いろんな場所に行けたらなと思っています。

次回は通常の旅行記に戻ります。

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