パラグアイ戦、そして新しい船出

いやぁ……残念でした。
試合前から不思議と負ける気がしなくて、もしかしたら勝つんじゃないかと思ってて……
それに、もしここで勝てたらスペインかポルトガルとガチンコ対決という状況だったので、なんとか勝たせてあげたかったですね。

何はともあれ、監督、選手の皆様、スタッフの方々、本当にお疲れ様でした。
いい戦いでしたよ。少なくとも、4年前のズタズタになったプライドを繕うことができた気がします。
駒野選手に対してあれこれ言う人もいるのかもしれないけど、クロスバー叩いてしまったのは確かに事実だけど、PKばかりは運とか巡り合わせもあるので……。
反省すべきところがあるなら90分(もしくは120分)の間に得点できなかった点だろうと思います。
スカパーでは「PKを蹴った人じゃないとPKを外すことはできない」って言ってました。その通りだと思います。

今朝になっていくつか記事を読んだけど、この試合を伝えるメディアも久々にまともだなぁ、なんて。
なんだ、多少は他人に読ませる文章を書ける記者もいるじゃないの、と。
悪いところは悪いと書けば良いけど、良いところは誇っていいんですよ。だって、他でもない自国から送り出した代表じゃないですか。全然臆することなんかない。
何もアンチ活動することだけがメディアの仕事じゃないと思うので、ぜひ選手たちの生の声や現地の様子などをたくさんたくさん、わたしたちに伝えて欲しいですね。
伝えられることが良いことなのか悪いことなのかは、読み手であるわたしたちが判断するので。

さっきスカパーのことを書きましたが、パラグアイ戦に際してオシムさん、青のジャケットと青のネクタイで登場されてました。
日本代表が勝ったらその格好で寝るっておっしゃってましたけど……PK、どんな気持ちでご覧になってたんでしょうね。

今回は、オシムに対する見方がちょっと変わったワールドカップでもありました。
正直に言うと代表監督時代、オシムのやり方には少々納得できない部分もあったのですね。ワールドカップならもしかしたら良いかもしれない。でもこのやり方でアジア予選を勝ち抜けるんだろうか、って。
現実問題として、アジア予選とワールドカップ本選とでは、日本は別の戦い方が必要になりますからね……。

で、実際にワールドカップでの戦いが終わって、「岡ちゃんはこういうやり方でこういう結果を出した。オシムならどんなやり方で、どんな結果を出しただろう?」って思います。
どちらが良い、悪い、というのではなくて、好奇心ですね。
この好奇心が満たされることは恐らくないだろうと思いますので、その点がちょっと残念です。

これからの課題ですが、今朝テレビでセルジオ越後氏が「強い相手との強化試合を」っておっしゃってました。
でももうそれは12年前、初めてのワールドカップで誰しもが感じたことだと思うんですよ。
そりゃあ、それさえできれば一番良いと思います。
あの時、同組になったジャマイカは、1年間国内リーグを中断して、世界各国を回りながら代表を強化したと聞きました。ただそういったことは、Jリーグを擁する日本では難しい話です。

よく韓国との強化試合を、という話を聞きますが(実際にワールドカップ前にも試合が組まれましたが)、あまり有効な手だとは思いません。
韓国は自分たちのコンビネーションの構築には良い相手かもしれませんが、世界を考えた場合には「対どこを想定しての試合?」ということになってしまいます。
(経済的な面を考えると、マッチメイクする意味はあるのかもしれませんが。)

アジアではオーストラリアは強化には素晴らしい相手だと思いますし、攻撃的サッカーを展開するイランも良いと思うけれど、なかなか対戦する機会がないですよね。
日本と同じくらいの実力でも、ヨーロッパ内に位置する国であれば、長距離の移動なしに強い相手とできる機会が山ほどあることを考えると、日本って地理的に損だなぁと思いますが、こればっかりはしかたがありません。

それで、この話です。

⇒【記事】「日本にいる若い選手は海外に出て行くべき」本田圭佑=サッカー日本代表」

賛否両論があるのは知ってます。Jリーグが空洞化するんじゃないかという懸念もわかります。
スコットランドに行った中村俊輔に対して「Jリーグより格下のリーグに行くなんて」と嗤う意見があったのも知ってますが、(実際、Jリーグとスコットランドリーグとどちらが上かはわかりませんが)ヨーロッパに行くとチャンピオンズリーグやUEFAヨーロッパリーグ(UEFAカップ)がある。これがデカい……。

本田の行ったロシアリーグも、下位チームはJリーグより落ちるのではと思いますが、彼もすごく良い経験を積んでますよね。
あと、フランスに行った松井がアフリカの選手への対応をよくわかっていたというのも、やっぱり経験だと思います。ドイツにいる長谷部も然り。

いずれにせよ、日本代表の今回のワールドカップが終わった、ここからですね。ここからが大事。
積み上げていくのは大変ですが、壊れてしまうのはあっという間なので、協会にはぜひ戦略的に新しい監督を選び、しっかりとサポートしていって欲しいと思います。

わたしたちサッカー好きさんも、できるだけJリーグ(J2、JFL等)に足を運ぶようにしたいですね!

以上、感想をつらつら書き連ねてみました。
まだいっぱい書きたいことがあるのですが、考えがよくまとまらないので、それはまた後日。

♪Now Playing/ タマシイレボリューション – Superfly

追記。
宇都宮徹壱さんのツイッターより転載。

宿に戻って、先輩同業者と軽く「お疲れさま」してから、再び原稿に向かう。パラグアイ戦のあと、PKを外した駒野を一番気にかけて慰めていたのは、パラグアイの18番バルテスだったそうです。そういえばマッチアップしていたもんな

……涙……

コメント

  1. 鳳凰 より:

    欧州勢をみても日本にとっては大成功なワールドカップでしたね!  本当に感動しました。
    オシムに批判的だったんですね!私は待望してましたw
    確かにアジア向きじゃなく、可能性は世界に出た時向きですね。
    >PK どんな気持ちで
    オシムは監督の時PK見ないで裏に引き上げた事ありましたよねw
    確かに本田 長谷部 松井は自信を持ってやってましたね。
    例えJと同等のリーグだったとしても 海外でしかもレギュラーを獲得してくる選手等は国内で居る選手よりメンタルは強い可能性が高いですよね。
    何はともあれ、また日本にサッカー熱が起こるほど盛り上がった訳ですから、
    協会も先を見据えて新しい代表監督を選んで強化もしてほしいですね。
    本当に監督 選手 スタッフもお疲れ様でした。
    暫く青い服着れますねw

  2. 管理人 より:

    >鳳凰さん

    今回は南米勢のワールドカップになりましたね。
    ヨーロッパ勢は組み合わせのせいもあるんでしょうが、敗退したり潰しあいになっちゃったり…
    いざ日本がここまで勝ち進んで、初めて自分のこととして実感できたものがいくつもあります。
    今回、ガーナやパラグアイが初めてベスト8に進んだっていう話を聞くと、「本当に難しい戦いだったんだ」と改めて考えさせられます。
    この時期の話はネタ半分で聞いておくべきなんだろうけど、何人かの選手には海外からオファーが来そうだとか。
    ワールドカップの戦いは終わりましたけど、いろんな収穫があったんだなぁ、とつくづく思いますね。

    >青い服
    そうなんですよ!
    このジンクス、破られたらどれだけスッキリするだろうかと思いますが、代表戦に青を着る勇気がないんですよね~。
    今回「なんでもいいから青を身に付けて応援しよう!」って盛り上がってましたが、参加できなくてショボーン(´・ω・`)でした。

タイトルとURLをコピーしました