ちょっと前のことです。歯医者さんで「ロキソニン」という薬をもらいました。最近は「ロキソニンS」という名前の鎮痛剤をよくテレビCMで見かけていて、「あれかー」と思いました。
それから数日後、腰痛がひどくなり整形外科に行くと、そこでもまた鎮痛剤を処方されました。見てみるとパッケージにはロキソプロフェン錠60mg「EMEC」とあります。
ん? 同じ薬?? 「ロキソニン」でググると「ロキソプロフェンの商品名はロキソニン」と出てくる(wikipedia:ロキソプロフェン)けど、どうもよくわからない……。ロキソニンとロキソプロフェンってどんな関係で、何が違うんだろう?
……というのが今回の記事を書いたきっかけ。かなり雑記な感じになっちゃいますが、ここまででわかったことをまとめてみました。
ロキソニンとロキソプロフェンの飲み方と効果・効能
調べてみたら、「ロキソプロフェン錠はロキソニン錠の後発医薬品(ジェネリック)である」というのが正解でした。どうやら「EMEC」はこの薬を作った製薬会社の名前らしい。ジェネリック医薬品は「薬品名+剤形+製薬会社名」という形で表記されるんだそうです。
ちなみにロキソニン錠の成分(一般名)はロキソプロフェンナトリウム水和物で、効能・効果は、
1.下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
2.手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
3.下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
とのこと(引用元:第一三共 Medical Library)。急性上気道炎というのは風邪のことですね。
わたしは抜歯の際にこの薬をもらったのですが、お医者様からは「薬が効き始めるまでに30~40分くらいかかるので、麻酔が切れる前にこの薬を飲んでください。そのほうが効きもいいので」と説明されました。
基本的な用法、用量は1回1~2錠で、服用は1日2回まで、最大で3錠まで。空腹時は避け、1回飲んだら最低でも4時間、できれば6時間の間隔を開けます。副作用は胃痛や腹痛、吐き気、むくみ、発疹、眠気など。
一方、ロキソプロフェン錠の方も調べてみたら、ロキソニンと成分は同じ。効果効能も同じことが書かれていました。こちらで添付文書を見ることができます。ただし大きさはこちらのロキソプロフェン錠の方がひとまわり小さいです。
ジェネリックには賛否両論ありますが、今回の場合は頓服としての利用なので、わたしにはこれで十分でした。
ロキソニンとロキソニンSとの違いは?
ロキソニンとロキソニンSとは同じものです。メーカーも第一三共で同じ。ただし、ロキソニンは処方薬ですが、ロキソニンSは薬局などで買うことができるという違いがあります。
ロキソニンSの効果、効能を見てみると、
●頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
●悪寒・発熱時の解熱
とあります。なんかロキソニンの説明よりわかりやすい。笑
ロキソニンの説明だと頭痛や生理痛のときに飲むのはダメなんだろうかと思っちゃいますが、ロキソニンSの方にはそれらが真っ先に書かれています。
薬局で買えるものだから、一般の人にもわかりやすく書いてあるんでしょうか。
ボルタレンとロキソニンとの違い
以前別の病院で「ボルタレン」という薬を処方されたことがありました。このボルタレンとロキソニンにはどんな違いがあるのかも気になって調べてみました。
基本的にボルタレンとロキソニンとは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)という同系統の薬であるとのこと。どちらにも鎮痛や抗炎症、解熱などの効果があります。ボルタレンの成分はジクロフェナク。
鎮痛効果自体はボルタレンの方が強いようなのですが、ボルタレンには大きな欠点があります。それは胃痛やアレルギーなどの副作用が出やすいという点。ボルタレンって副作用の最も出やすい消炎鎮痛剤のひとつなんだそうです。今は問題なくても、以前胃潰瘍や十二指腸潰瘍を患ったことのある人は要注意とのこと。
バファリンとイブ
わたしは腰痛と同時に頭痛持ちで、自宅にバファリンとイブとを常備しています。そしていつ頭痛を発症しても大丈夫なように、お守りとしてこの2種類の薬の1回分ずつを携帯しています。
なぜ2種類を常備しているのかというと、バファリンが効いてイブが効かないケースとその逆のケースがあるからです。理由はよく分かりませんが……。
なので、頭痛が起こったらまずはバファリンを飲み、もしそれでどうしても効かなければ次はイブを飲むという使い方をしています(間隔は十分に開けています)。
バファリンの方がトラブルを起こしにくい?
バファリンの主成分はアスピリン。これに胃薬が配合されたのが現在のバファリンです。「物心ついたときにはバファリンはもうあった気がするなぁ」と思って調べてみると、日本での発売は1963年なんだとか。ちなみにオリジナルのバファリンは1950年代に開発され発売されていたとのことなんで、もう定番中の定番の薬といった感じですね。
で、イブの方の主成分はイブプロフェン。バファリンもイブもロキソニンやボルタレンと同系統の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)なんですが、成分そのものは違っています。
実際に飲んでみるとイブのほうが鎮痛効果が高い気がします(個人の感想です)。ちょっと大きめのバファリンに対してイブは小粒で飲みやすいところもいい点です。でも、イブにはちょっと問題があります。
以前背中の広範囲に湿疹が出て皮膚科のお世話になったことがあるのですが、そこで「これが出る前になにか食べたり飲んだりしましたか? 薬を飲んだりしましたか?」と訊かれました。「ちょっと前にイブを飲みましたけど」と答えると、
「あー、イブはね。出ますよ。そういう人、多いですよ」
と、さも当然のように言われました。そしてこれまでバファリンを飲んでいたときには問題がなかったのにと言うと、「バファリンのほうが比較的安全でしょうね」とも。
結局その後、イブを飲んでも一度も発疹が出ることはなかったので、あのときの原因が本当にイブにあったのか、それとも体調の問題でたまたまそうなったのかは不明です。それに後日アスピリンだって十分にアレルギーが出やすいことを知って、「なるほど”比較的”なのね」とは思ったりはしたけど、やっぱりお医者さんの言葉って強烈。イブに対してどうしても警戒心を抱かざるを得ません。
以上が、わたしがバファリンの方を優先的に飲む理由。イブはバファリンが効かなくてどうしてもつらいときだけにしています。……まあ本来は鎮痛剤なんてどれであれ飲まなければそれに越したことはないんですけどね。
結局いちばん効くのはどれ?
個人差もあるようですが、鎮痛効果の高さは【ボルタレン>ロキソニン>イブ>バファリン】と評価されているようですね。で、なんとなくわたしも同意見です。
ちなみにどの薬も偏頭痛には効果がないそう。
そしてインフルエンザには使用してはいけないとのことなので、うっかり使わないようにしましょう。
NSAIDs系以外の薬
アセトアミノフェン
今回は取り上げませんでしたが、NSAIDsとは別系統の成分に「アセトアミノフェン」があります。処方薬では「カロナール」が有名。市販薬では「ノーシン」「タイレノール」「ナロン錠」「バファリンチュアブル(小児用)」など。
こちらは胃を荒らす心配やアレルギーの心配が少ない代わりに抗炎症効果はないんだそうです。鎮痛効果もおだやか。でも、インフルエンザのときにも使用できる薬です。
疎経活血湯
ところでわたしは現在も腰痛で整形外科に通ってるんですが、ロキソプロフェンを処方されたのは最初の1度だけで、最近は漢方薬の「疎経活血湯(ツムラの53番)」というのをもらっています。調べてみると、この薬も鎮痛作用があるんですね。
こちらに説明書があります(PDF書類です)。
疎経活血湯は腰痛でよく処方されるものみたいですが、基本的に血行を良くする効果があるようで、肩こりや頭痛にもいいようです。
正直言って本来の目的である腰痛にはあまり効いていない気がするんだけど、言われてみれば頭痛や肩こりの頻度は少なくなっているのかも……? この漢方薬についても、後日調べてみたいと思います。