グランプリファイナル 男女シングルの感想

グランプリファイナルでどど~っと疲れてしまいました。
しかし優勝したパトリック・チャン選手、アリッサ・シズニー選手の演技は本当に素晴らしかったです。
以下、本当に簡単になりますが、思いついたことをつらつら書いてみようと思います。

昨日のブログでシズニー選手のフリーが好きだと書きましたが、思いを新たにしました。
こういうのを表現力、というのだろうと思いました。
今のルールは曲を表現することにおいて、ときに手かせ・足かせになるものも多いのですが、そういうものを全く感じさせない、美しくも瑞々しい演技にうっとりでした。
使っているのはジョージ・ウィンストンですよね? CD欲しくなっちゃいました。

チャン選手のオペラ座の怪人は、失礼ながら初めて「良い」と思いました。
オペラ座なのでキャラクターを演じているのかと思っていたんですが、初めて音そのものを身体、滑りで表現しようとしているのだということに気がつきました。(……ですよね? チャン選手、ごめんなさい!)
グランプリシリーズ2戦ではあまり良くなかったのを、うまく立て直しましたね。
得点には正直ちょっと驚きましたが、ジャンプをまとめたことを含め素晴らしい演技でした。

女子では、日本の3選手は本当に頑張ったのではないでしょうか! それぞれにとても良い演技だったと思います。

村上佳菜子選手は「若いっていいなぁ……」なんて思っちゃいました。
プログラムもショート、フリーともにとてもわかりやすく作られていて、今の村上選手にぴったりだなぁ、と思います。
3T-3Tもお見事でしたし、彼女にとって大きな自信に繋がる価値のある銅メダルになったことでしょうね。

鈴木明子選手は得点自体は決して悪くはなく、むしろ高得点なのですが、滑走順を含めてどうもツキのなかった大会だったように思います。
通常なら表彰台だったと思いますね。それだけに残念ではありましたが……。
演技は鈴木選手の魅力がいっぱいつまった、素晴らしい演技だったと思いました。

安藤美姫選手……。フリー、本当に素晴らしかった! あんな表情のガッツポーズははじめて見たかも……。
ジャンプも素晴らしかったですが、丁寧なステップや体全体を使っての曲想の表現もとても良かったと思います。
それにしても、ショートの得点が響いてしまいましたね。普通の出来なら優勝もあったと思いますが。

そして男子、日本の3選手は恐らくそれぞれに複雑な思いを抱えた大会になったのではないかと想像しています。

織田信成選手はほんの少しのところがミスになってしまった、とても惜しいフリーだったように思います。
あれほどの4-3を決められる選手が、コンスタントに4回転を入れるのがどれだけ難しいことなのか、と。
ショートの出来は良かったしプログラムもハマっていると思うですが、中に最低評価と言ってもいいような厳しい評価をしているジャッジがいて、このあたり理解に苦しみます。

小塚崇彦選手はまずまずの演技ができさえすれば、フリーでは得点が計算できるのがはっきりしましたね。
……つまりは問題はショートだと思うのですが、小塚選手の良さがうまくアピールできてないような気がしてちょっともどかしいです。
3位は立派な成績なんですが、本人のコメントを読む限り色々な思いを残した大会になったようで、そこが残念です。

高橋大輔選手のフリーは見ていてちょっと辛かったです。
ファイナルには期するものがあったようなので、なおのこと残念……。でも、これが全日本や世界選手権でなくて良かった、ということもできます。
まずは一息ついて、ただただ良いコンディションで全日本に備えて欲しいなあ……と、それだけを願います。

コメント

  1. kiyo より:

    高橋選手、演技後顔を覆い、インタビューの時には目に涙が浮かんでいるように見えました。狙っていたタイトルを不可抗力によって自分の演技ができなくてさぞかし無念だったと思います。後遺症が心配されますが何とか体調が戻ってくれることを祈るしかできませんね。

  2. 管理人 より:

    > kiyoさん
    今回のアクシデントは本当に気の毒でした。
    いい演技を見たいというのはもちろんですが、演技後のいい笑顔を見たいというのもあるので、今回はちょっと辛かったです。
    せめて全日本には体調が戻ってくれるように祈りたいですね。

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