昨年の9月末から英語学習のコアのひとつに『Duo3.0』を据え、現在5~7周目(※後述)を走っているところです。
これまでにも様々なアプリを使ってボキャブラリーの強化を試みていたのですが、今ひとつ身についた実感がありません。で、いろいろ調べてみると、どうやら数多くの英語学習者に熱い支持を受けている単語集があるらしい! Amazonで見てみると、すごい数のレビューがついていたのがこの『Duo3.0』でした。
ちょうどその直前に、英語で手痛い失敗を犯したばかりだったので、これだ!とばかりに飛びつきました。王道と呼ばれるにはきっとそれだけの理由があるはず。
……というわけで、スタートして3ヶ月ちょっと。先日、Studyplusの方でも「どうやって進めてます?」と訊かれたところだったので、わたしなりのDuo3.0の勉強法を公開してみたいと思います。
Duo3.0って?
まずはDuo3.0についてざっとご紹介しておきます。
Duo3.0は560本の見出し例文が掲載されている単語集です。
見出し例文には重要単語1600語と重要熟語1000語が重複なく含まれているので、その560本を覚えることで計2600語が覚えられます。
英文の作成には15名のネイティブが関わっているとのことで、限りなくナチュラルに近いものであるというのがポイントになっています。
そしてこの本の大きな肝となっているのが、見出し例文を網羅した別売のCD。
日本語文とスロースピードの英文、見出し語、ナチュラルスピードの英文で構成された【基礎用】と、ナチュラルスピードの英文のみが収録された【復習用】があります。
ユーザーの口コミをチェックすると「初級者以外は基礎用CDは不要」との意見が割と多く見られたので、わたしはDuo本体と復習用のCDを購入しました。もしダメなら買い足せばいいやと思ったし、基礎用CDはちょっとお高かったからです。
ちなみにわたしのCEFRレベルは、NHKのテストを受けるとB1くらいなんですが、瞬間英作文的なものは \全く/ ダメなレベルです。
Duo3.0を購入した率直な感想は……
ズバリ言ってしまいましょう! 買って良かったです。少なくともわたしにはすごく合ってました。
現状では各文が暗唱できるような状況では全くないのですが、それでも、ニュースやドラマなどで英語を聞いたとき、英語字幕を見たときに、「あっ、あの例文で出てきた単語だ!」と思うことがちょくちょくあります。
そういう単語も、実はDuo3.0で初見だったわけではないんですね。でもその単語がどういう文の中で使われるのかがよくわかっていなかったので、自分の中で生きていないままただ積み重なっていたんです。それがDuoを使い始めてから、ノートの中でぺたっと平面に張り付いていただけの単語が、急に生き生きと立体的かつ総天然色で浮き上がってきたような感じです。
あああ、もっと早くこの本に出会っていれば!
今はただただ悔しいです。
CDについては復習用CDだけでもなんとかなっていますが、わたしくらいのレベルなら基礎用を持っていても無用の長物にはならなかっただろうと思います。
あ、基礎用だけでも復習用だけでも、絶対にCDは必要です。極端なことを言えば、Duo本体を買わなくてもCDは絶対買え、って感じです。
Duo3.0を使った学習の流れ
英語のレベルによって学習方法はかなり違ってくると思うのですが、何かの参考になればということで、わたしが現在やっている方法をご紹介します。
CDから音声ファイルを抜き出し、例文を分割
復習用CDのトラックは、SECTIONごとの収録になっています。しかしこれでは各見出し文をリピートするのに不便です。
そこでまず、全ての見出し文の音声をMP3化し、バラバラに扱えるようにファイルを分割していきます。
こちらのサイト様で詳しく解説されています。
音読
では実践です。
テキストを見ながら各見出し文の音声をよく聞き、繰り返し音読します。
単語の発音や、どの単語とどの単語がくっついてどこでひと呼吸を置いていいのか、最初はスピードを落として音読し、徐々にスピードを上げながらリズムを体に叩き込みます。
この段階では見出し文以外の解説はざっと流し読みで問題ありません。
オーバーラッピング
ある程度スムーズに読めるようになったら、見出し文の音声を流しながら、ひたすらオーバーラッピングします。
オーバーラッピングとは音声にジャストタイミングで合わせ、そのままコピーするように読むこと。リズムや発音はもちろん、つい横着しがちな複数形、三単現の-sとか過去形の-ed、冠詞のaやtheも、きっちりコピーして読みます。
シャドウイング
オーバーラッピングがスムーズにできるようになったら、次はシャドウイングです。
シャドウイングはテキストを見ずに、音声を追いかけるような形で発音する練習です。例文を暗記していない段階なら、視覚情報がないので、聴覚に頼っての練習になります。
派生語、関連語
上記の学習にある程度余裕が出てきたら、見出し文以外に掲載されている派生語、関連語に手を付けていきます。
頭に入れるにはやはり音声がほしいところですが、残念ながらこの部分はCDに収録がありません。ですのでこの部分はQuizletなどを利用すると良さそうです。
わたしのやり方と現在の状況
現時点では音読とオーバーラッピングをやっているところで、シャドウイングまでは手をつけられていません。派生語、関連語に関しても同様です。
Duo1周目
まず1周目。間違えることなく5回連続でオーバーラッピングできたら次の見出し分に進むというやり方で、1日20例文ずつ進めていきました。
……はっきり言ってめちゃくちゃしんどかったです!
早いんですよ、発音タイミングが。元々滑舌が悪く、日本語でもゆっくり話す方なので、思ったように行かなくて暴れそうになりました。英米人、早口すぎるやろ!
うまくできないのが悔しくて何度かマジ泣きしました。自分の舌をこれほど呪わしいと思ったこともありませんでした。
スピードを落とした基礎用を買えばよかったと思ったのはこのときです。でもねー、CDは聞き流し用としても使いたかったし。何よりわたし自身荒療治が必要な段階に来てたので、気を取り直して頑張りました。
始める前はもうちょっと行けるかなと思ってましたが、1日20例文で限界。たったそれだけなのに、1時間~1時間半ほどかかっていました。
練習できない日もちょっとあったので、560例文を1ヶ月と4日かかって完走できたときは、もうホントに嬉しかったですね。
でもDuo3.0は1周やって終わりじゃありません。達人は30周くらいは普通にやってるんだそうです。ということは、おバカなわたしは50周くらいやらないと使いものにならないってことです。つまりはここからがスタートです。
Duo2周目
1周めと同じやり方で2周めを始めました。でもですね、最初の方は1周めにやったときからすでに1ヶ月が経過しているので、やっぱりへろへろのオーバーラッピングからのやり直しになっちゃってるわけです。……愚直に進めましたが。
しかし1周めよりは遙かに状況はマシで、1日に40例文づつ進めることができました。
仕事が忙しかったこともあり、1ヶ月かかってなんとかクリア……。
Duo3・4周目
3周目のスタートです。1~2周めと比べると、下手ながらも英語の音読やオーバーラッピングには多少慣れてきた実感はありましたが、はっきり言ってこのままでは持たないと思いました。汗
……ということで、この周から若干やり方を変えることにしました。
・1日40例文
・オーバーラッピングの連続成功回数は3回でOK。微妙~にずれるのは許容範囲とする。
・プラス前日の40例文を2回音読
ちょっとハードルを下げ、そのかわりに前日の復習を取り入れました。計80例文を練習することになります。
オーバーラッピングの部分ではヘタレてしまいましたが、その一方で、翌日に復習をするのはかなりいい方法だと気づきました。例文がなんとなく頭に残りやすいし(暗記はまだ無理ですが)、前日にオーバーラッピング練習をしたばかりの文なので、比較的スムーズに音読することができます。
復習分も1周と数えられるので、3周目と4周目は同時進行と計算。3週間ほどでクリアしました。
Duo5・6・7周目
そして現在、5~7周目です。
1日あたりに進めていく例文の数とオーバーラッピングについては前回と同様で40例文ずつ。
それにプラスして、前日分と前々日分、各40例文の音読2回ずつを加えます。
つまりは5~7周目を同時進行で、1日あたり120例文を練習することになります。
この進め方で1日1時間~1時間半かかってしまうので結構しんどいですが、なんとか頑張っているところです。
こうしたら良かった?ここまでの反省点
完走までに1ヶ月以上かかってしまった1周目。現実問題としてはこれはかかり過ぎだと思います。
さっきも書きましたが、新しいものをやれば古いものはどんどん忘れていきます。苦労して練習したはずなのに、2周目、「こんな文あったっけ?」なんてことが少なからずありました。(because I have a bad memory…)
まあ、ちょっと音読したくらいで560もの例文が暗記できるなら誰も苦労はしませんよねぇ。
40例文ずつやっても560文を一周するのに14日かかっちゃいますが、これでギリギリなんじゃないかな。少なくとも前日の復習は最初から取り入れるべきでした。可能であれば今のように前々日分まで、1日120例文をカバーできていればよかったかなと思います。
1周めに20例文ずつしか進められなかったのは、やはりオーバーラッピングにこだわったからです。しかも5回連続ノーミスでないと次の例文に進めないという……。これはわたしにとってはかなりハードな試みでしたが、それなりの理由がありました。
音読だけで済ませるのではなくオーバーラッピングが必要だと思ったのは、単語を覚えるのに加え、英語学習をこれまでより実践的なものに近づけたかったから。その前に『鬼の変速リスニング』をやったときに、オーバーラッピングのあまりのできなさに心が折れた経験があったからです。
同じタイミングで発声するためにはお手本を注意深く聞いて、20回でも30回でも音読練習する必要があります。本当に大変です。でも、この負荷のかかる1周めがあったことで、リスニング力を少しだけ上乗せできたような気もしています。
とは言え、もうちょっと現実路線を選ぶなら、最初からオーバーラッピング3回くらいでもよかったかな?とも思っています。ストレス半端ないですしね。
とりあえずは英単語を覚えたいという学生さんだったら、音読だけでも十分かもしれません。で、1例文にかける時間を短縮して、1日にできるだけ多くの例文に接するというのがきっと正解なんでしょうね。
この後の展望
多分ですが、回数を重ねるごとにもうちょっとうまく発声できるようになる……と思うので、そうなったらシャドウイングも取り入れていきたいですね。
全560例文は、トータルすると1時間くらいになります。これを通してシャドウイングできたらすごいけど、これは究極目標ということになるのでしょう。まずは30周完走を第一目標として、試行錯誤を重ねていこうと思っています。
ちなみにDuo3.0の著者さんは、復習用CDを毎日2回ずつ聞くことを勧められています。でもそれだと毎日2時間かかっちゃうので、スピードを早めて聞く(1.2倍速、1.5倍速など)工夫が必要になりそうですね。
冒頭にも書きましたが、毎日の学習の状況はstudyplusで報告しています(twitterの勉強垢も作りました。コチラ)。応援していただけると嬉しいです。